ゆっきーのローカルを巡る世界一周

元風俗嬢の世界一周。このブログはフィクション

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とある謎のリゾートで行われた謎の誕生日パーティー

朝5時半ごろにおきた。

 

珍しく早起きだ。

ドアを開けるとまだ暗かった。

寝ぼけた頭で考えた。昨日の夕日は海とは逆の方角へ沈んだ。ってことはつまり、朝日は海から現れるということだな?

 

 

すぐにコンクリートのベンチに腰掛け朝日が出るのを待った。

 

すぅーっと海から浮き出てくる太陽。綺麗すぎて思わず息をのむほどの光景に思わず涙が出てきそうだ。

「ああ、、、もう日が出てきたか。寝るか。」と目が死んでるときに見る日本の朝日と比べると1億倍キレイだ。

 

ファンも部屋から出てきた。

 

「オハヨウゴザイマス」

「おはようございます」

 

私とファンと現地の謎のオジサン2人、この4人で朝日を眺めた。

 

その後は朝ご飯を食べる。タイラーメンだ。タイラーメンは日本のラーメンみたいにコッテリしてないから朝ごはんにはぴったり。

 

そして再び海を見てみると、なんと海は割りと透明だったのだ。

フアサイのビーチはラン島よりも断然キレイ。タイの地方の海って綺麗だったんだ。

ファンも結構感動しているようで「もう一泊する?」と聞いてきた。私はもちろんOKだ。

 

 

フアサイのビーチの情報は日本語では存在しない。この町に行く方法さえも書かれていないから当然なのだが。しかしここはマイナービーチリゾートとしてかなりいいところだ。

 

ただ、フアサイのビーチはパラソルもシートもなく砂浜もあんまりない。

 

だんだん気温も上昇してきた暑くなってきたから、着替えてファンと海に入ることにした。ラン島ですら入らなかったタイの海にようやく浸かれる。

 

遠浅のフアサイのビーチは、水温も温かく小さな魚も泳いでいる。

しかし、難点はやっぱりシートがないところだ。海がきれいだから泳げるものの、くつろげないのはリゾートを楽しむ上でかなり痛いもの。

そして人が全くいない。そもそもフアサイという町が小さく人口が少ないからだ。

 

 

私たちは早々に海での活動を切り上げたのだった。

もうやることがなく、ファンが「バイクでここらへん走るけどくる?」というので、それについていくことにした。

 

私たちの宿はフアサイの中心部から少し離れている。私たちはその中心部へと行った。人はそれなりにいるしセブンイレブンもある。ここにいる人たちはどうやって生計を立てているのかと気になる。仕事は何をしているのだろう。

「仕事何してんだろうね?」

「たぶん農業とか屋台とかかな」

 

 

こういう町は町並みを見るだけで楽しいのだけど、とても小さい町だから、街を回るのに一時間すらかからなかった。

またビーチに戻って海を眺めることにした。

 

 

ファンが暇そうだったので、私はまた話しかけることにした。

 

 

お互い下らない話をしていた。

 

私は頭のいいファンから、日韓の歴史認識の違いについてのお話を聞いておきたかった。そして韓国人は日本人のことをどう思ってるのか聞きたかったのだ。

ここまでファンと話してきて、そういう話は一切してこないファン。

 

韓国人と旅先で出会ったことのあるブロガーがいて、

「日本政府は嫌いだけど日本人は好き」と韓国人に言われたとのことだ。

現状私も同じような感想になるかもしれない。韓国政府は嫌いだけど韓国人は好き。そんな感じ。

 

そもそも歴史に疎いし自ら本を読んで勉強する気力もしないし、基本的にネットとニュースからしか知識はないから韓国政府を批判できるのか疑問ではあるけど。

 

てか中国なんてまさにこれ。旅ブログ見るまでは”とりあえずヤバい国”としか思わなかったし。でも他人のブログ見て印象が変わって、実際に行ってみて好きになった。

 

 

そんな私だったが、その質問はできなかった。いきなりそんな話したらウザがられそうだから。

 

 

 

 

 

ファンとのこういう二人旅も楽しいが、それがつまらなくなったり、一人になりたいときは、どうすればいいのか考えるだけで気疲れする。

なにもやることがなかったし、わたしはファンを置いて空気を読まずに「部屋で寝てくるね」そういって部屋に戻った。

 

 

 

 

 

夕暮れ時、外に戻るとファンはまだ外にいてスマホをいじっていた。そして、残念なことに満潮により海が透明ではなくなっていた。ビーチももちろん消滅していた。

 

 

 

私とファンが話していると、一人のおばちゃんにバーベキューしようと話しかけられた。この人は英語が通じなかったけど、どうやらそんなことを言っているらしいことはジェスチャーで分かった。

 

わたしたちはもちろんOKした。

 

夜になるとバーベキューの準備が始まる。宿の前でやるつもりらしく、おばちゃん以外にも可愛い赤ちゃんを連れた夫婦と、朝日を一緒に見た謎のおじさん2人もきた。

 

計8人でバーベキュー。

 

わたしたち以外に英語を話せる人がいないので、手伝おうにも手伝えなかった。完全に会話不能。

 

ビールとウィスキーと水と炭酸水がある。ジュースがないならビールでいいやとビールを選んだ。

 

おばちゃんが何やら嬉しそうに私たちをみんなに紹介している。

「さっき会った二人よ!私もよく知らないけどまあみんな仲良くしてあげてね!みんな友達よ~♡ We Are One~♡♡」

って感じで紹介してくれたと思う。タイ語だから聞き取れないけど。

 

 

会話不能のバーベキュー、ファンが打開を試み「みなさんここの宿に泊まってるのですか?」と聞くもみんな理解不能。

私も気になってはいたけど、英語で質問するなんて野暮だと思ったからしなかった。

こういう時の為に顔芸の一つや二つ覚えてから旅立つべきだった。

 

みんな軽く話しかけてくるけど、全く理解できない。

てか、おばちゃん除いてみんなクールだ。みんな少しの会話だけを楽しみ食べる方に集中している。

 

肝心の肉だけど、めちゃくちゃ大きすぎて、しかも毛がふさふさ生えてる。動物の生々しい感じが残っている。思わず、これ食べれんの?とファンに聞く。多分豚の肉だろうけど。

 

 

会話不能の私はずっとファンと話しながら食べていた。

わたしは酔った勢いでようやく 「韓国と日本って実際仲良くないじゃん?ファンはそれについてどう思う?」と聞けた。

 

ファン「俺は日本人と仕事したことあるけど、日本人を尊敬してるよ。おれは仲が悪いとは思ってないよ」

私「私も韓国好き。いつかサムギョプサルたべに行きたいと思ってる。てか政府は島を巡って喧嘩してるけど、それについては?」

ファン「韓国は自分の領土と言い日本も自分の領土と言ってる。実際はどっちが正しいかなんて俺には分からない。だから俺はそれについては気にしてないよ(笑」

 

無難かっ!!!(笑)

 

 

そっか聞けて良かったと言ってそれ以上聞くのを私は止めた。うまくかわしてるのか本心なのか分からないが、またツッコんだ質問をしてもファンの回答はおおよそ予想できるものだからだ。あとウザがられたくないし。

 

 

 

ついにおばちゃんはテーブルの上に座りだした。どんだけ酔っぱらったのかと思ったが、

「バースデー オーケェェー」といって自分を指さしている。

 

たぶん、おばちゃんの誕生日だからテーブルに座ってもいいんだということだと、そう私達は理解した。

誕生日の人間はテーブルに座るのがその土地の文化なのか、それとも悪ノリなのかは分からない。

とにかく今日はおばちゃんの誕生日パーティだ。

 

「ハッピーバースデー!」そう言って、偉そうに座ってるおばちゃんを祝った。嬉しそうにするおばちゃん。

私たちを誘ったのも、自分の誕生日パーティは大勢のほうが楽しいし嬉しいからなのだと思う。

 

おばちゃん除いてみんなクールだから、なんかすごいカオスな状況。私達は私達で会話に参加できないし。みんなタイ語できるんだからもっと盛り上げてやりなよと思いつつその光景を楽しんでいた。

 

3時間ほど飲んで食べて解散。頭が痛くなった私は余韻に浸らずに部屋にさっと戻って寝た。

 

 

私達がいくらか払おうとしても、みんな頑なに受け取らなかった。ご馳走になってしまったのだ。

バンコクパタヤでは絶対に味わえない良さがここにはあった。本当に感謝。こっぷんかー!

 

 

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