ゆっきーのローカルを巡る世界一周

元風俗嬢の世界一周。このブログはフィクション

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ジェミーとのパタヤ生活 1週目

ジェミーのアパートに移り住んでから、私はとてもまったりしたリゾート生活を送っていた。

 

 

 

リゾートといっても海が汚い上に、おっさんと中国人ばかりのパタヤだけど。でも日本人っぽい女の子も確かいたような。

 

 

 

 

 

 

ジェミーは規則正しい意識高いフリーランサーなので、毎朝早起きをしてランニングをする。私は眠いのでそのまま寝る。

 

 

 

 

ジェミーはその後、シャワーを浴びてカフェで仕事をする。7時から夕方までずっと仕事。同じカフェに居座って、朝ごはんとお昼もそこで済ませるのだという。

 

 

 

その時私はというと、家事と育児のない専業主婦のような、つまりニートのようにだらだらと部屋の中でネットやYOUTUBEや英語の勉強をしながら彼の帰りを待つ。

ジェミーは私をすぐに信用して、私を自分の部屋で一人にすることを許した。

もちろん、外に出ることもあったが、基本的には部屋にこもっていた。パタヤには観光名所はほとんどない。ビーチでだらけるのはジェミーから誘われていたし、今更一人でビーチなんて行きたくも無かった。

あと日本男児ともたまたま出会ったりもした。それは割愛。

 

 

 

 

 

 

 

 

朝ごはんはパイナップル。タイにはフルーツ屋台が沢山ある。しかもそれがキンキンに冷えてる。パイナップラーの私はパイナップルしか食べない。朝はこれだけで十分だ。

これ、夏の日本にあったら最高だと思う。

 

 

お昼ごはんはガパオライスばかり。ガパオライスにはもちろん目玉焼きを乗せる。これが超絶おいしい。ピリ辛のガパオに半熟の目玉焼きの甘いとろみが加わって、一言でいうとTHE・アジア料理って感じ。ガパオのこのアジア感は食べないとわからない。

バンコクのガパオよりパタヤのガパオは美味しかった。

 

 

 

 

夕方になるとジェミーが戻ってくる。ジェミーが戻ってきそうになったら、英語の勉強を始めて、これからあなたと話して英語の勉強をしたいですアピールをする。

 

 

 

私はジェミーに果敢に話しかけた。いただくお金が少ない分、英語力を身につけたかった。一対一なら、私のおかしな発音を誰かに聞かれることはないし、今のうちに英語力をあげていきたいと考えていた。

 

 

 

 

積極的に話しかける私の期待に、彼はしっかりと応えてくれた。

そして何より、積極的に話しかけるとジェミーはすごい嬉しそうな顔をする。それは簡単に感じ取れたので、私は話し続けた。WINWINなこの活動は毎日していた。

 

 

 

 

そして、夕ご飯を食べに行く。タイ料理系シーフードだったり、欧米系のレストラン。どこも高くはないけど美味しかった、特にシーフード。そして彼は当然のように奢ってくれた。

 

 

その後は彼は飲みに行く。夕食の時も彼はビールを飲むが、また場所を変えて飲むのだ。バーではなくテラスのレストランで。たまにサッカーも見る。

 

 

 

 

 

私はあんまり飲めないけど、そこにも付き合った。お金を貰ってるからというのもあるけど、彼とたくさん話して英語のシャワーを浴びることが、一番の英語学習の近道だと思っていた。リーディングとライティングは元からかなり自信があるし、単語力も当然。明らかにリスニングとスピーキングに問題があった。

 

 

 

 

「カクテル一杯でいいのか?」

という心配するような問いに私は

「ただこうやって話をするだけで楽しいから、カクテルは一杯で十分だよ」

と言うと、ジェミーは嬉しそうだ。

 

 

会話の内容は決して面白いものではない。日本語だったらつまらなすぎて話題を変えるような内容だ。しかし、外国人と英語で話すということは、内容云々ではなく楽しいものだった。

 

 

 

そして23時には帰る。シャワーを浴びて、私は夜の任務を遂行させて、ようやく寝る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジェミーが休みの時は、朝から二人で出かける。主にパタヤビーチかラン島。

 

外に出るのが一番苦痛だった。パタヤは昼間からタイ人と白人の不自然で怪しげなカップルがちらほらいる。そして私も同じようにジェミーという白人を隣に置いていた。

 

 

私はどんな風に思われているんだろ、と思うと恥ずかしくてたまらなかった。誰も気にしてはないだろうけど、周りの視線を気にしすぎていた。でも誰がどう見ても私とジェミーは自然なカップルには見えないだろう。とにかくタイ人っぽくならないよう日焼け止めを入念に塗った。でも、そうすると際立っちゃうのかな、、等といろいろ無駄なことを考えていた。そして日本人に会わないことを願って外に出ていた。

 

 

夜になれば、そんなことは思わないのだけれど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ラン島では例のようにダラーッとして、ココナッツやパイナップルジュースを飲む。

ラン島の海はそこまで綺麗ではないけど、それでもまだリゾート気分を味わえる場所だ。

至福のひと時だ。

 

 

そんな時、トップレスの欧米人が端っこにいたのをジェミーが見ていたので、「なに見てるのもう!ほかの人ばかり見ないでよ…。」とパンっとジェミーを叩き、まるで嫉妬をしているかのような、そんな感じの振る舞いもした。そうするとジェミーは嬉しそうにする。

 

 

実際のところ本心ではそんなのどうでもよくて、嫉妬なんて一ミリもない。見たけりゃ勝手に他の女でも見てればいい。私はジェミーに恋愛感情なんてこれっぽちもないのだから。

 

 

 

 

 

 

 

ただ私は、この最高の環境を一週間で終わらすつもりは無かった。お金を貰えて英語が勉強できるこの環境は、本当に素晴らしい。それでいてパートナーは素晴らしいし。

 

 

だから日常からこうやって私は仕掛けていた。

色を使うのは、それなりのリスクと隣り合わせだが、このジェミーであれば問題はなさそうだった。

 

 

 

そんな生活をしていると、一週間はあっという間で、これから先どうするか決めなければならない。

 

 

私はこのまま延長したかった。しかし、それは私からは言ってはいけない。

 

出来ればあっちから言うのを待つ。彼が言ってきたら、私は主導権が握れる、これで立場が逆転する、また交渉ができる。そう思っていた。

 

ジェミーが私に入れ込んでいるのは分かっていた。夜の彼を見れば簡単にそれは感じ取れた。私もそう仕向けていたから、こうなるのは予想できた。

 

 

 

 

ジェミー「これから、どうするんだ?」

私「パタヤから出るよ。私はただの旅行者だから。私はジェミーが好きだけど、やっぱり行かなきゃいけない。」

ジェミー「そうか」

私「うん」

 

 

ジェミー「タイのビザはいつまでだ?俺はもっとお前といたい。」

私「ビザの期限まだ先だよ。ごめん、2500バーツでパタヤに居続けるのは、難しいよ。バンコクに行くよ」

 

 

 

毎日ジェミーにいろんな質問をして、彼がどれだけ稼いでいるのか探ったりもしたが、結局わからず終いだった。ネットで調べてもフリーランスの彼の月収はピンキリのよう。でも、毎日一緒に過ごしていて、支払いを渋るわけでもなく、何かを節約するようなことも一度もなかった。もしかすると、それが男としての体裁を保つ振る舞いで、無理をしていた可能性もありえるけど。

 

まあ、5000ぐらいには値上がりするかなと思っていた。

 

ジェミー「おれは世界を旅するのにお金がかかることを知っている。でも、バンコクに行っても今以上に絶対稼げないぞ。本当に俺が好きならここにいた方がいい」

私はメッセージの段階でジェミーに、旅をするお金がないという嘘をついていた。

 

 

 

バンコクには高い男はいたよ。あなたより高かった。でも私はその彼は嫌いだったし、何よりあなたが好き。でもこの問題はどうしようもないから、そこにまた行かなければならない。」

 

ジェミー「わかった…。3500出すからパタヤにいるべきだ。」

 

私「…うん…わかった。」

 

 

 

 

まあ、2500でも私は延長するつもりだった。

 

もっと上げれたと思うけど、なんか可哀想に思えたし、それにジェミーは紳士だし、彼の言い値で止めておいた。

 

 

 

自分が最低クソ女だと自覚してしまうと、鬱っぽくなるから、これは仕方ないし日本でもやってることじゃないかと自分に言い聞かせる。しかし、外国で外国人にこういうことをするのに、なぜだか罪悪感を感じる。それで気が滅入ることがよくあった

 

 

 

 

まだ世界一周は始まったばかり。インドもマレーシアも行きたいところはありすぎる。最近はジョグジャカルタもいいなと思っているし。

パタヤという地域自体は好きじゃないけど、ここにいるのは楽だしお得だった。でも、ここで稼ぎながら長居すると、世界一周達成には程遠くなる気がした。

 

 

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