世界一周 再出発
世界一周再開。
航空券を買うまでは大学生以上ニート未満の割と怠惰な生活を送っていた。部屋に籠ってばかりで、少し気が滅入っていた。
航空券を購入してから生活スタイルは変わることはなかったが、明らかに気分が上がっていった。憂鬱な気分が消えていき心が躍る。また海外旅行が、世界一周ができるのだ。
バックパックの中身は前と大して変わりない。前回は必要最低限の荷物だったが、不備もなく十分すぎたりもしなかった。
空港に着いた時は夜遅かった。これから世界一周が始まるというのに、ショップが閉まり始めたり、何とももの寂しい雰囲気が漂ってる。
さらに私は長距離移動が好きではないし、飛行機の閉塞感も嫌いだから、このボーディングを待ってる時間は割りと苦痛だった。
飛行機の行き先はKL。そう、クアラルンプール。マレーシアの首都。
通は”KL”と略すらしい。ロサンゼルスをLAと略すみたいでカッコイイぞ。
アジアにもこんなクールな略称がまかり通ってる都市があるとは。ちょっぴり惚れてしまった。
そして、ついに地獄の深夜の6時間移動が始まった。
近場にしておけばよかったとさえ思う。
ただでさえ狭いのに、隣の人は股を広げ過ぎで私のスペースがない。
特に男性に多いのだが、私のスペースまで余裕で侵入してくる。男は体が大きいからとか、そんな理由も通じないほどに侵略してくるやつ。膝をコツンってぶつけてやると少し自陣に戻るのだが、気づいたら再び攻めてくる。結局私は諦めるしかないのだ。
自分の座席と隣の座席には、境界線として定義するに相応しい僅かな隙間があるだろうが。
予め買っておいた睡眠導入剤を飲むも全然ダメ。まったく効果なし。
全く寝れずに6時間後に到着した。
もうすでに疲労困憊だというのに、ここからさらに乗り換えがある。
空港内を彷徨って、ペナン島行のフロアに行った。その二時間後、飛行機で出発。
私の最初の目的地はペナン島。
世界遺産の街があるらしい。
本当は最初の世界一周の時にハジャイからペナン島に行く予定だったのだ。しかし諸事情によりあえなく帰国となってしまった。
少し時間を空けてはしまったが、前回の世界一周と今回の世界一周に繋げたかったから私はペナン島を選んだ。
前回の旅を繋げるという意味では、ハジャイまで飛行機で行くという選択肢もあったが、8月の中旬タイ南部でテロが多発したというニュースを見て恐怖を感じてしまった。スラタニまでもテロが起きたとのことだ。
そしてあの天皇もバンコクに行く予定だったがキャンセル。天皇まじか…。
天皇もキャンセルしたことだし、ペナンに直接行くことにしたのだ。
空港に着いて両替をしてタクシーで予約していたホテルに向かった。
マレーシアの街並みは、もちろんタイとは違った。
マレー、中華、インド、この3つの人種がマレーシアを支えているらしい。当然、街にはマレー料理と中華とインド料理のレストランがある。面白い国だ。
ホテルに荷物を置き、ジョージタウンの街歩きを開始した。
ジョージタウンとは、イギリス植民地時代の街並みが残っている街で、世界遺産にも登録されている。
昔行ったベトナムにもコロニアルな建物があったが、それ以上に綺麗に保全されており欧州感漂う町だ。
欧州の街並みの中にアジアの荒んだ感じがミックスされてる。
ほえ~と思いながら、歩いた。
雲南麺という中華料理をお昼ごはんに食べた。味はそんなに美味しくはない。。
華人も多いから中華料理もそこら中にある。漢字だってそこら辺に沢山ある。
マレーシアに来て一番びっくりしたのが、この漢字の多さである。至る所に中国語があった。
いくら中華系マレーシア人といえども、その国に移り住んでいるのだから、マレーシア人に同化しないのだろうか。
それと、数カ月前に訪れた中国本土の漢字と、ここマレーシアの漢字は微妙に違うものだった。
歴史嫌い&アホの私は全く知らなかったのだが、中国本土の中国人は簡体字を使用し、東南アジアに住んでいる華人は繁体字を使用しているらしい。
中国は1950年代中頃まで繁体字を使用していたが、簡体字への切り替えがこの時行われた。つまり、マレーシアに移り住んでいる華人はそれ以前の移民かもしくはその子孫ということになる。
もっと調べると、1800年に当時支配していたイギリスが華僑の受け入れを進めて、ここまで中国人が多くなったらしい。
中国人がだらだらと適当に移り住んでコミュニティが作られたと思ってた。
200年以上も昔の先祖が中国から移り住んだだけなのに、その子孫は未だに中国語を使用していことに驚く。
やっぱり同じ民族同士固まって生きてきたからだろうか。
中国の歴史はおもしそうだなって思った。
あとどうでもいいが、個人的には、簡体字の方がカッコイイから好き。繁体字は日本の漢字とあんまり変わりないし、親しみがあるようでない簡体字は不気味なカッコよさがある。見るたびに、どこか置き去りにされる感覚があるのだ。
もう一回中国に行こうかな、と思い始めた。
長距離移動で疲れていた私は、お昼寝した。
起きたら夜の八時だった。
夜中までネットしてマレーシアのこととか色々しらべていた。
やっぱり海外に来ると、気持ちが沸き立つなあと思った。
経度的にみて、マレーシアの時差が一時間っておかしいと思った一日目。
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