パタヤ到着
パタヤといえば、変な噂がネット上にたくさん転がってはいるものの、それでもリゾーチ地という名目で紹介されているし、心休まる場所ではないかと思っていた。別に病んでいたわけではないけど。そして私はパタヤでやりたいこともあった。
私はバンコクを十分に楽しんだ。人との出会いから現地の料理まで、十分に満喫したのは間違いなかった。でも、バンコクは都会すぎて正直ちょっと疲れてしまったのだった。
中国から世界一周が始まり2週間が経っていた、それはもう刺激続きの連続だった。
その刺激とはもちろん、異文化を五感で感じたことによるものだ。
そして、中国とバンコクに共通していたことがあった。それは、どっちも「思ったより大都会」ということだ。
だから、ここでマイナーのリゾート地を挟むのもありかもしれない。
青空の下で、海を目の前にして、ココナッツジュースを飲む。それもいいかもしれない。
お世話になった宿をチェックアウトして、タクシーでバスターミナルへ向かう。パタヤ行きのバスターミナルは、カオサンからは遠かった。
私は一昨日、タイのSIMカードを入手したのだ。これのおかげによりすぐにタイ語を調べることができるのだ。タイ語の発音が悪く運転手に伝えるのに苦戦したけど。タイ語のバスターミナルという単語は恐ろしく伝わりにくいものだった。
SIMカードは本当にすごいものだ。シムカードがあればどこでもネットを使える。これにより海外旅行のハードルがグッと下がるのだが、その反面、海外でもネット依存症を発症してしまうという痛い代償もある。
バスターミナルについて、近場のショッピングモールでお昼ご飯食べてから、ようやく受付に行きチケットを購入した。
チケットは400円もかからなかった。120バーツだったと記憶している。まさかタクシー代のほうが高いとは。
ネットで調べた情報では、でかい観光バスという話だったが、私が案内されたのはなぜかワゴン車的な車だった。車内は中国人の若い集団がすでに領土を占領していた。彼らの大きい荷物も車内に詰め込むために、足元のスペースがない状態の中、足が痛くなりながらパタヤへと向かった。
バンコクから離れれば離れるほどに景色は田舎になっていく。この田舎の景色は、私がまだ無知だった時に思い描いていた東南アジアの景色だった。森とか林とかがいっぱいある、あのイメージだ。昔行ったホーチミンと同様に、大都市を離れると一気にアジアらしくなるのは、何とも面白いというか異国情緒を感じてしまう。
世界一周をしているというのに、わたしは移動が超嫌いだ。でも、海外の移動なら景色を見ることで時間を潰せるからすごい楽。いや、時間を潰すという表現はおこがましいかもしれない。私にとってはこれは一つの大切な観光だったのだ。本当に楽しかった。
タイの広告看板はかなり大きい。これぐらい大きいと目に留まって宣伝効果もあるはず。
情報通り、二時間で着いてしまった。このワゴン車的な車は親切なことに予約していたホテルまで送ってくれる。有難すぎる
ホテルは多少海から遠い繁華街のようなところだ。あたりは欧米人のオジサンと自営業のタイ人ばっかり。
予約していた一泊1800円のそのホテルは、リゾート地のホテルにしては格安だったが、その分ジメジメした部屋だった。これならドミトリーに行けばよかったかなと思ったほどだった。
私は安いドミトリーに泊まっていると、なぜだか『私はいま旅人をやってるんだ』というきもい感情と変な自意識が湧いてくる。どういうわけか、それがまた心地良いもので、旅人のジブンという存在に酔うことができるのだ。
しかし、リゾート地にドミに泊まるのは、思っているリゾート像とはちょっと違う。まぁ、そもそも一人でリゾート地に行くという前提の時点で、私のリゾート像からはかけ離れたことであるが。
私はバックパックを部屋にポイして海に向かった。
海が大好きな私。はやく海が見たかった。
私は知っていた、パタヤの海がきれいではないということを。その情報は入手済みだった。
でも、実際はパタヤの海を目前に、結構期待していた自分がいた。
南国のリゾート地としてガイドブックにだって紹介されているぐらいだし、沖縄とまではいわないけど、さすがに日本の海に比べたら絶対にパタヤの海の方が澄んでいるのではないかと。そう思っていた。
海の前にはヤシの木が連なっており、これがまた南国チックを絶量に演出していた。
この時が一番パタヤで昂ったときかもしれない。
で、実際見てみると、「え、、、」しか言葉が出てこなかった。
見事に不快な色に染まっている海に、わたしは落胆してしまった。
初日にして私のぱたやリゾート生活に一抹の不安。
やっぱり、パタヤ沖にある島に期待するしかなさそうだ、、、。
そして街は発展している。またしても「思ったより都会」という印象を抱いてしまった。
3時間程度足が痛くなりながらも、散歩したりショッピングモールを観光していると日が落ちてくる。
これから、興味があった歓楽リゾート地のパタヤの夜が始まる。
パタヤの夜は、一日限りの彼氏探しに夢中になってる女とそれを求める男がたくさん現れるのだ。
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