ゆっきーのローカルを巡る世界一周

元風俗嬢の世界一周。このブログはフィクション

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パタヤで彼氏探し

起きて、メイクしてパタヤを散歩。

 

相変わらず謎のカップルをみかける。主にタイの女と白人の男。本当の恋愛か疑似恋愛かはわからない。

 

 

 

 

そんなカップルをみて、私はどうやって稼げばいいのだろうと気になっていた。

バーで飲んでナンパ待ちなんて、いつ声がかかるかわからない。それに一人でクラブなんて行けやしない。

 

 

やっぱり初日に見かけた一夜の彼氏探しの女性たち、ここ以外に私の入り込むところはないように感じた。

 

それに、ここには何も知らない一般女性が紛れてても全くおかしくはない。だって公共のエリアで人通りも多い道なのだから。

当然、私が立っていたとしても不自然ではないはずだと、この時は思っていた。

 

 

 

 

 

 

夜になり、シャワーを浴びて再びメイクをした。

そして海沿いの女性たちが集まる道へと向かった。

相変わらずのこの女性たちに、たじろぎながら歩く。

 

 

 

積極的に男に声をかける子、声をかけないで待っている子、おばちゃん嬢や若い子、オカマっぽい子。いろいろな子がいる。

 

 

 

私はこのエリアの端っこまで行った。

 

 

わたしの心配事は、このエリアに縄張りがあるかどうかだった。うまく紛れ込めるように、なるべく彼女たちに近い服装で来たものの、やっぱりファッションが明らかに違う。似せることは難しかった。それっぽく小さなポーチを肩からぶら下げてはみたが、やっぱり全然違った。

 

 

 

いざ、目の前にすると、かなり緊張する。

でももうどうしようもないので、これでいくしかない。

 

 

 

 

 

私の場合、ここは場所が一番重要だと感じた。

私は自分から声をかけるなんてできない。だから、声をかけずに自分の存在を知らしめる必要がった。

 

それ故に、大前提として、積極的に声をかける子のすぐ横に立つこと。そうすれば私は視界に入りやすいと思った。私はそのとき軽く微笑むだけでいいのだ。

 

加えて、私のような東アジア系の顔立ちで且つ私より可愛くない子の隣であれば一番良い。基本的にはお金をもった欧米人狙い。東アジア系が好きな白人からみて、相対評価で勝とうと思っていた。

 

 

 

日本で働いていた時は、負けず嫌いな私は競争意識は少なからずあった、ほかの嬢も同様にそうだったのかもしれない。しかし、ここパタヤに比べたら、なんとぬるかったか。ここは明らかに競争色が強い職場だった。

 

 

 

それに、私は条件付きで交渉したかった。その条件とは、一泊だけではなく何泊もする滞在スタイル。外国人旅行者の私にとってホテル代が痛い。それに、ここでの相場はよくて一日10000円程度らしい。仮に1週間の約束なら、1週間分のホテル代は浮くし、何より生活が楽になるのだ。

 

 

 

この条件も加味すると、厳しい戦いになりそうだ。

 

 

 

私はかなり弱気だった。特に周りの女性が怖い。

 

道を通る中国人の男二人組がいたので、すぐにその後ろに付いて、彼女たちの反応をみながら歩いた。私には到底似つかないが、積極的な呼び込みをする子がいたので、ポジションはその子の横に決めた。

 

 

 

めちゃくちゃ緊張しながらも、戻ってきてその子の横にさっと立つ。

かなり気まずいし怖かった。暗いからできるけど昼間だったら絶対できない。両隣の子から視線のようなものを感じた。

 

外国人の男が通るたびに、何度も声をかける隣の活発な子。この子を利用して捕まえることに罪悪感よりも恐怖心があった。

 

 

何組かが素通りしたし、もう止めたかった。日本人らしき人もみかけたし、ここに立ってるのが私にはキツ過ぎた。この状況で男に微笑むなんて私には到底できない。

 

 

 

 

もう帰ろうと思ったとき、二人組の白人のおじさん二人を隣の子が捕まえた。

私はその様子を眺めようと思ったが、すぐにそのうちの一人が

 

「この子も君の友達か?」

 

と私のほうを指した。明らかに私と話したいような感触を感じたが、私はとっさに

 

「いや、ただの旅行者です」

 

と素っ気なく答えてしまった。チャンスを自ら捨ててしまった。

 

両隣の子が怖くてとてもじゃないけど交渉なんて無理だった。私が勝手に恐怖心を感じていただけであるが。

 

 

私はついに諦めた。

 

 

 

 

 

 

しかし白人が過ぎ去ると、積極的に声かけする子がすぐに話しかけてきた。

『どこの人!?中国人?』

なぜかこの問で一気に緊張が飛んだ。話しかけてきてくれて本当に有り難かった。

 

 

あたしは日本人であることを伝えた。そしてただの旅行者ではなく、ここで男を探していることも正直に伝えたのだった。

そして、いい情報もゲットできた。

 

『ここは難しいね、、』

 

『だよね。私アプリも使いながら毎日探してるけど簡単ではないかな。アプリで探したらどう?』

 

『え!?そのアプリって何!?』

 

 

こうして私はこの子からアプリをいくつか教えてもらった。

 

この子が親切心から教えてくれたのか、それともアプリ教えてやるからここから出ていけ、という意なのかは分からなかったが、いずれにしろ私はここから離れることにした。ここに立っているよりかアプリの方が私とってハードルがはるかに低かった。

 

コップンカーと言って感謝してお別れをする。

 

 

 

 

ちなみに彼女が言うに、ここでの相場は調べた通り一日2000バーツ~3000バーツのようだ。日本では信じられない相場だが、ここはタイだ。あたしは本当は一日6万円ぐらいほしい。

 

 

 

 

 

教えてもらったアプリはどれもカレシ探しには素晴らしいものだった。

どれもLINEと同じようなアプリで、GPSで近くにいる人を調べてくれる。それらは出会い目的で作られたわけではないので、利用者もすごい多い。さっきまで頑張っていたのがバカバカしくなるぐらい簡単に探せる。こんなグローバルなアプリ、初めて知った。

(後に知ったが、これらのアプリは日本でも使ってる人が多いらしい。わたしは無知すぎた)

 

 

 

 

しかし、こんな便利なアプリがありながらも彼女たちは毎日あそこに立っているのだ。恐らく簡単ではないはずだ。

 

それにパタヤにはゴーゴーバーがあって、彼女たちみたいなフリーの娼婦が沢山いるにもかかわらず、誰がネットで探すだろうか。

 

 

 

 

 

 

ホテルに戻り、とにかくやってみることにした。顔写真はトップには載せず、メッセージに盛りに盛った顔写真を文章とともに添付して送るスタイル。もちろん白人だけに、かなり大量に送る。

 

とにかく差別化を図らないと、相手にしてもらえないと思った。

パタヤでは数少ない日本人の女ということをアピールしつつ、プロではない世界一周旅行者で現在パタヤで休息中ということで希少価値を示した。もちろん金欠でお小遣い希望というのも書いた。値段はこちらからは敢えて言わないようにしようと思ったが、めんどくさくなって書いてしまった。一日100ドルまたは4000バーツ。

そして、条件は1週間以上。

 

 

キャピった感じの文章は日本語であれば仕事柄得意なのだが、英語だとどういう感じなのだろう。日本語だと敢えてひらがなを使ったり、顔文字を使ったり、小文字や記号、表現の仕方は無限にあれど、英語だとどうすればいいのかわからかった。この英語の不自由さにイラついたが、やっぱり差別化という意味でも、日本人が使う顔文字を乱用して送った。これが良かったのか悪かったのかは分からない。

 

 

 

 

 

私は本当は一日6万円はほしい。でもここではこんなことは言ってられない。悔しかったが仕方がないのだ。

 

 

日本人という国籍がどれだけ価値を高めてくれるかは分からないが、マイナスになることは絶対にないはず。

 

白人男はタイ人がいいわけではないのだと思う。単にタイが疑似恋愛ができる場所だから来ているのだろう。その疑似恋愛とは、一日という長い時間を安く拘束できることによるものだと思う。一日一緒にいることによって、恋愛している気分に浸れるのだろう。

だからタイ人でなくても、それは日本人の私だってできることだ。むしろ私も長くいたいし。

 

 

 

大量に送り終えて私は寝た。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして朝起きると、なんと4人からまともなメッセージが来ていた。

 

しかし蓋を開けてみると、全員値下げの希望か期間の短縮だった。これ以上私は価格を下げたくなかったし、期間の短縮は論外だった。

 

 

期間短縮を希望していたのは二人おり、二人とも1日のみなどの希望だったので彼らとはサヨナラした。一人はイケメンそうな写真だった。私はできればイケメンがいいし顔は関係ないと言ったら嘘になるけど、イケメンは最優先事項ではない。

 

 

 

 

残った2人と会話を続け、落としどころを見つける。

イギリス人が2500バーツ希望、ロシア人が3000バーツ希望。どちらも長期でパタヤにいるつもりらしい。年齢は40歳と45歳だった。

 

私はげんなりした。タイだとここまで私の価値が下がるのか。それともネットだからだろうか?一日10000円以下だなんてあり得ないなぁと。

 

 

そう思ったが、よくよく考えると、彼らが私に与える価値は、何もお金だけではないのだ。そして彼らのその価値を見出すのは私次第。

 

 

 

日本で風俗をやっていた時は、客の価値はお金だけだった。たった数時間のサービスをこちらが与えるだけだったからだ。為になる会話はすごい少なかった。

 

 

 

しかし、ここは店舗ではない。そしてプレー以外にも付き合いがある上に、これから自由に長く付き合うのだ。お金以外にも、彼らから受け取れるモノはたくさんあるはずなのだ。

 

 

 

 

 

結局私は人が良さそうな、笑顔が可愛いイギリス人を選んだ。

500バーツ彼のほうが安かったが、私は彼を選んだのだ。

 

 

 

 

この人からはお金以外に、多くの価値を盗みたいと思った。

彼が契約してるアパート、たまに奢ってくれるディナー、これらも大切だが、外国人の価値観や素晴らしい考え方、異文化人同士の共同生活。

 

 

そして何よりもネイティブスピーカーであるイギリス人の英語力。

 

 

彼のいいところすべてを盗んで、実りあるパタヤリゾート生活にしたいと思った。

自己啓発スキルアップも兼ねている。

お金をもらいながら留学できるという風に考えると、1日2500バーツは全く悪くない。

 

 

 

悲しいことに私には身体以外の価値はない。帰国後の不安や日本社会への復帰、そういうのを考えるとすごい焦ってしまう。自分の成長とお金を稼ぐために、このパタヤ生活を一から始めたいと思っていた。

 

 

そして一番伸ばしたいのは英語力、ちょっと頑張ってみよう。

 

そして、彼はウェブデザイナーとして働きながらパタヤに生活しているらしい。

働いてるというのは私にとってポイントが高かった。信用もあるけど、仕事柄の考えとか、何か参考にできたらいいと思った。

 

アプリを教えてくれた女の子にすごい感謝した。

 

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